手話部より~「平和学習会 第28回原爆慰霊碑巡り 広島県手話サークル連絡協議会 広島ブロックに参加しました」(7月26日)
7/26(土)、本校手話部は広島市中区地域福祉センター5階で行われた「原爆慰霊碑めぐり」に中・高計8名で参加しました。
今年度は、鎮魂之碑(船舶通信補充特別幹部候補生鎮魂之碑)について、全体での発表会に臨みました。
慰霊碑に刻まれた船舶特別幹部候補生とは、第2次世界大戦末期に戦局打開のために全国から集められた学徒動員による少年兵でした。
原爆慰霊碑となぜ関係があるのか…と疑問と思いますが、実は訓練のために広島に転属され、原爆の犠牲になった少年たちなのです。
原爆の犠牲になった子どもたちというと、山中高等女学校(広島大学附属福山)県立第一高等女学校(皆実高校)、市立第一高等女学校(舟入高校)、広島女学院高等女学部(広島女学院)など、軍に属さず勤労奉仕した女子生徒の惨劇が多く語られますが、軍属だった生徒たちの中にも、命を落とさざる得なかった人々も多数いたことを忘れてはいけません。
見落としがちな「名もなき人々」の生きた証を伝えることは平和学習にとって大変重要なこととなります。
部員たちは、この日のために、生徒達は何度も練習を重ね、全員がそれぞれの想いを手話に込め、落ち着いて発表しました。
発表後は、他の団体の方の発表を聴き、原爆の悲惨さや平和の尊さについて改めて考ました。また、多くのろう(聾)者の方や手話学習者の方と直接出会い、さらに手話を学びたいという意欲が高まりました。
被爆80年となり、報道各社では被爆の伝承が難しい現状が語られています。ただ、被爆だけでなく私たちは戦後80年という記憶や、数の論理だけでなく、手話部が取り上げた「名もなき一人ひとりの生き方」にもスポットをあてて、記憶の継承と未来(平和)を描く筆を受け繋げなければなりません。
出来ることは一つ一つ小さなことですが、今後も来年の発表に向かい、活動に励んでいきたいと思います。