特進、選抜進学コース1年生対象「総合的探究~EUREKA③」の活動を掲載しております。
特進、選抜進学コース1年生を対象とした「総合的探究~EUREKA」の活動です。
週2回のペースで公開しているEUREKAですが、閲覧されている皆さん、いかがでしょうか?
総合的探究は、通常学習と異なり、正解不正解や決められた流れを学ぶものではありません。今回紹介する実践でも「思わぬ発見」が出てまいりますが、皆さんにとって「そうなんだ!」と思える知識に出会うひと時となります。
このブログを通して、皆さんに周知していただくとともに、私たち教員、生徒も振り返りをすることができます。是非、お付き合いいただくと嬉しいです。
さて…本日のEUREKAですが、前回の「様々な視点で物事を分析しよう」を基にして、
①前回の振り返り。
②まとめた見解に「事実=証拠」を加え、説得力ある文章(発表)を作成する。
③生徒たちの見解+事実を「肯定的見解」、「否定的見解」に分類する。
という実践を行いました。
まず最初の前回の振り返りと課題。
「私は、□□の立場で、セルフレジに対して〇〇の考えを持ちました。なぜなら◇◇という理由があるからです…」
上記内容で、作成し人前で表出できることが目標ですが、必ずしもすべての生徒がマスターしているわけではありません。
前回、意見と理由の流れが「飛躍している」人、「つながっていない」人が散見されました。よって、まずは形に則った書き出し、表出方法ができるよう、見直しました。
続いて、見解に事実を盛り込む活動を行いました。
①「私は□□の視点で、セルフレジに対して〇〇の考えを持ちました。なぜなら◇◇という理由があるからです…」
に加え
②「そこで(◇◇を明確にするため)実際に調べたところ、△△という客観的事実が分かりました。」
そして
③「(②の事実と、自らが考えた①を検討した結果)私の考え方は妥当OR不当であると判断しました」
とまとめました。
論理的に文章をまとめる、自分が出した意見と事実がマッチするかどうか…多くの生徒がパワーポイントの画面と照らし合わせながら、見よう見まねで考えていました。
そして発表です。
生徒たちの発表と並行して、それぞれの意見が「肯定的見解」か「否定的見解」か黒板に整理しました。
今後の学習方向にもつながっていきますが…このクラスは、肯定的見解で考えた人が多いようです。
さらに、今回のテーマである「事実」を入れる発表に挑戦。
生徒たちのほとんどがインターネットを主として、事実をまとめる手法をとっていましたが…「どこの情報なのか?」「誰が発信したものなのか?」と確認をすると、あいまいになる生徒が続出…。
インターネットは便利で大量の情報が得られます。しかし、不特定多数の情報には「経路不明」や「判断しがたい」情報が多いことが理解できたと思います。
そのような中、自分の足で調査し、その事実から新しい発見をした生徒もおりました。
「セルフレジは、外国人観光客にとって不便なものと思います。言語の壁や操作方法で使用が難しいからです。僕はその考えを明らかにするため、実際に地元の大手スーパーとコンビニエンスストアに出向き、セルフレジの実態を調べました。」
「調べてみると、次のことが分かりました。大手スーパーは、外国人向けの対応ができていませんでしたが、コンビニでは言語対応ができていました。よって店の考え方や状況で、対応できる所もあると分かり、私の考え方が不当(₌見直すべき点がある)と理解しました。」
「□□の視点は、必ず~に違いない!」と意識していることでも、いざ調べてみると、異なった解答や新たな事実が発見できるわけです。
この1時間、各クラスで実践を行っていきましたが、いくつかの課題が出てきました。
①事実として取り上げた内容の出処、信ぴょう性が十分に明らかにできなかった点。
②論の飛躍、つながりが十分ではなかった点。
③各クラスで設定した視点で文章がまとめにくく、解消するために細かな設定をしたため、各自の意見、発表に代わり映えがしなくなったという点。
課題が出ることで、次の学びへの方向性とつながりが明確になります。
今回の学びを基に、さらに見方、考え方に気づいてもらえればと思います。