総合学科1年生は11月25日、5・6時間目を利用し、社会人講話を実施しました。
今回の社会人講話は日本の伝統産業である畳職人の方をお招きし、私たちが普段目にしない伝統産業の仕事について学びました。
現在、私たちの住宅環境に「畳を敷いている部屋=和室」の存在が少なくなっています。
多くの住宅では、フローリングが主流となり、畳のすわり心地やぬくもりを感じる機会がそう多くなくなってきました。
しかし、畳には人間の健康や快適な生活を支えるメリットがあることを生徒たちは学びました。
また、畳はどのようにして作成されるのか、昔、畳を作る人たちが使用していた折り機を実際に体験し、畳づくりの苦労を肌で感じ取りました。
至ってシンプルな作りである折り機ではありますが、生徒たちには、なかなか畳の原料であるイグサを掛け合わす作業に戸惑っていたようです。
後半は、実際に床に敷く畳づくりに挑戦しました。およそ20センチ程度の「ミニ畳」です。
私たちが普段目にする畳はどのようにして作成されているのか、実際に知ってもらうために簡易的な形で畳の作り方を教わりました。
まず、畳表を畳の芯となる板に巻きつけていきます。そして畳表と板がズレないように、千枚通しで仮止めを行います。
仮止めをした後は、釘で畳表を止めていきます。すべて止め終わったら、千枚通しを抜いて、逆側も同様の作成を実施。
畳表を芯に巻きつけた後、今度は畳の縁を作って、畳の強度を図っていきます。
あらかじめ畳の縁は自分の好きな色を決め、それを畳の縁におおっていきます。縁は一定の所で、釘を刺して固定します。
両端を止めればミニ畳の完成となります。
多くの人が何事も機械を活用してモノを作ることを覚えてます。しかし、心を込めて、手作業で作るのは多くの経験と年月がいるのだと生徒たちは分かったと思います。その他の仕事でも、畳職人と同様のことが考えられるともいえます。
伝統産業を通して、広い視野で何事も見られるように頑張ってください。